ハローワークはあまり馴染み深い場所ではありません。
転職活動時も多くの人が活用する場所ではないかと思います。
ただし、活用できるポイントがあることも事実です。
ハローワークをメインにして、転職活動を行うことはおすすめできませんが、活用できるメリットや注意したいデメリットについてまとめています。
具体的には次のようなことをまとめています。
- ハローワークの仕組み
- ハローワークのメリット
- ハローワークのデメリット
ハローワークに行ったことがない人にも分かりやすくイメージできるようまとめていきますので、ご一読いただければ幸いです。
ハローワークとは?その仕組み
そもそも、ハローワークは普通の会社員には馴染みがありません。
名前は聞くけど、何しているところなの?という疑問があっても珍しくないのです。
そこで、簡単にハローワークについて知っておきましょう。
ハローワークの運営主体
ハローワークは「厚生労働省」が運営する公的機関です。
正式名称は「公共職業安定所」となっています。
ハローワークは国際条約(職業安定組織の構成に関する条約)に基づいて、加盟国に設置されています。
日本では厚生労働省設置法第23条という法律に基づいて運営されています。
サラリーマンの方にとっては毎月の給与から天引きされる「雇用保険料」によって運営されているという認識を持つとイメージしやすいかもしれません。
さて、国家運営のハローワークは何を担当しているのでしょうか。
ハローワークが担っていること
ハローワークは先ほども少し触れた通り、国民に対して安定して雇用機会を提供することを目的としています。
そのため、無料で閲覧できる求人票のとりまとめ等を行っています。
具体的には次のような項目該当します。
- 求人票のとりまとめと紹介
- 失業保険の手続きと支給
- 職業訓練の実施
- 面接や書類の添削支援
つまり、職を探す国民に対して、雇用機会を提供できるよう、雇用に関する付随的な業務も担っていると言えます。
どんな人が利用する?
ハローワークは「どんな人が使っている」のでしょうか。
多くの人が持っているイメージは「失業者の溜まり場」かもしれません。
しかし。
このイメージは半分正解であり、半分間違っています。
ハローワークは在職中であっても利用することができます。
ハローワークの質問コーナーでは、在職中であっても求職登録が可能で、求人票を閲覧することができると掲載されています。
参考リンク:ハローワーク「よくある質問」
また、応募に付随して利用する「転職相談」や「履歴書添削」等のサービスも利用することが可能です。
あなたも利用することになるかも
もしかしたら「ハローワークなんて一生お世話にならない」と考えていませんか?
あなたも利用する可能性が大いにあります。
転職する際に「退職してから転職活動を始める」場合は、ハローワークで失業保険に関する手続きが必要になります。
その他、あまり知られていませんが定年退職後にも失業保険は受給することができます。
一生縁がないという場所ではないことを覚えておきましょう。
ハローワークのメリット
さて、ここからはハローワークのメリットをまとめます。
こちらの記事ではハローワークが持つ3つのメリットをご紹介します。
- 無料セミナーの活用
- 求人量の多さ
- 無料相談の活用
それぞれ1つずつ詳細を見ていきます。
1:無料のセミナーが多い
ハローワークは求職者に対して無料のセミナーを開催しています。
例えば、東京ハローワークで開催されているセミナーを抜粋すると下記のようになります。
- 若者向けビジネスマナーセミナー
- 職業訓練セミナー
- 業界別セミナー
- キャリア支援セミナー
特に、若者向けのセミナーが多く開催されています。
また、人手不足が叫ばれている介護業界や運送業界を知るセミナーも企画しています。
異業種への転職を検討する場合やマナーに不安がある場合は活用を検討することをおすすめします。
2:掲載求人(情報)の量が多い
ハローワークが持つ2つ目のメリットは求人数が多いことです。
ハローワークで閲覧できる求人の数は膨大で、検索方法を工夫しなければ目当ての求人にたどり着けないほどです。
これは明確な理由があります。
人材を採用したい会社側にとってハローワークは無料で人材を採用できるからです。
一般的に、転職エージェントや転職サイトを通じて人材を採用すると費用がかかります。
一方、ハローワークであれば採用コストが不要なため、多くの企業が求人を出しています。
こういった理由から「掘り出し物求人」も眠っているのがハローワークの大きなメリットです。
3:相談員に親身な人が多い
ハローワークが持つ最後のメリットは「相談とできる無料相談」です。
ハローワークでは、相談員が常駐しています。
これらの相談員とキャリアや業界に関する相談を無料で行うことができます。
加えて、相談員は親身な方が多く、利用しやすい雰囲気があります。
もし仮に、キャリアに悩んでいるのであれば経験豊富なベテラン相談員へ相談することもおすすめです。
ハローワークのデメリット
最後に、ハローワークが持つデメリットについてもご紹介します。
良いところばかりではない、ということは知っておくと賢く利用することができます。
ハロワのデメリットは3つあります。
- 給与水準が低い
- ブラック企業と疑われる案件がある
- 補助金狙いの企業がある
それぞれ詳しくご紹介しますので、ぜひご覧ください。
給料が安い仕事が多い
1つ目のデメリットが「給与水準が低い」ことです。
ハローワークに掲載されている求人は、事務職など「誰でもできる仕事」が多くなる傾向があります。
専門職の求人もありますが、総じて給与水準が低くなります。
これには理由があります。
ハローワークは求人掲載が無料だからです。
人材採用に費用をかける余裕がない企業ということは、給与水準も低いということになります。
ブラック企業と思われる仕事が多い
2つ目のデメリットは「ブラック企業と疑わしい企業がある」ことです。
ブラック企業の基準は人によって異なるため、一概に言えることではありませんが、厳しい仕事が多いことは事実です。
先ほども触れた通り、ハローワークは無料で人材を採用することができます。
そのため、人の入れ替わりが激しい企業にとっては大量採用することができます。
ブラック企業にとってハローワークは人材補充に最適な場所になってしまっているのです。
直近の採用人数が多い企業は注意するようにしましょう。
補助金・助成金欲しさの企業もある
最後のデメリットが最もやっかいかつ悪質なケースで「補助金・助成金目当てに企業がある」ことです。
ハローワークは厚生労働省が主管する団体です。
企業の採用を支援するため、厚生労働省が様々な企業優遇策を実施しています。
この中にはハローワークを通じて人材を採用した場合に支払われるものが出る年度もあります。
この助成金や補助金を目当てに人材採用を行う企業が悪質なブラック企業です。
先ほどと同様に、採用数が多いなど不自然な点がないか確認することをおすすめします。
まとめ
こちらの記事はハローワークのメリット・デメリットをご紹介しました。
普通に働いていると馴染みのない場所ではありますが、使い方次第で有効活用することができます。
デメリットを避け、メリットをフルに活用することで転職を成功させましょう。
この記事の情報があなたの転職に少しでも参考になることがあれば幸いです。