転職活動における最大かつ最後の山場が「現在の職場を退職する」ことです。
もちろん、人によっては退職の意思を伝えてから転職活動をスタートすることもあるでしょう。
しかし、ほとんどの転職者は現在の会社に内緒で転職活動を進めています。
退職は今後のキャリアに影響を与える重要なポイントとなります。
そこで、こちらの記事では次のようなポイントをまとめています。
- 円満退社が持つ意味とメリット
- 円満退社するためのコツ
- 退職で揉めないための最低限マナー
現在の会社を円満退社することができれば、新しいキャリアにも前向きに進むことが可能になります。
もし、あなたが退職をどう伝えるか、悩んでいるのであれば参考になる情報をまとめていますので、最後までご一読いただければ幸いです。
なぜ円満退社が良いのか
転職したいと考えているのに、円満退社する必要があるの?という疑問があるかもしれません。
私もそう考えていたことがありました。
しかし、実際に円満退社した結果、様々なメリットを感じることができたのです。
そのため、円満退社が持つ3つのメリットをまとめます。
- 次の仕事につながる
- キャリアに良い影響がある
- 他人の評価が自分の評価を上げる
1:次の仕事につながる
まず、1つ目のメリットが「次の仕事につながる」ことです。
例えば、前職の人脈やお客さんを次の仕事で活用することができます。
実際に私も、新卒で入社した金融機関で築いた人脈が次の職場で活きました。
転職後、すぐに結果につながることはないかもしれませんが、長期的に見ると交流を継続することは良い結果を生むと言えます。
2:キャリアに良い影響がある
2つ目のメリットはキャリアに良い影響があることです。
イメージしにくいことですが、1つ目のメリットと連動して考えると分かりやすいです。
転職先で、大きな仕事をまとめたり、新規案件を獲得した際の理由が「前職との関係継続による影響」と分かれば、転職先での評価向上が期待できます。
辞めた後でも、良い関係を構築できる人材であると評価され、キャリアに良い影響が期待できます。
3:他人の評価が自分の評価を上げる
最後のメリットが「他人の評価(噂)で自分の評価を上げる」ことです。
円満退社が達成することができれば、前職で築いた友人や人脈があなたの良い評判を広げてくれる可能性があります。
「あいつは転職したけど、お客さんからの評価も高くて、今でも尊敬している。」
こんなコメントを前職同僚から得られれば、大きくあなたの評価が上がります。
第三者からの評価が人の評価を支えていると言っても過言ではありません。
これら3つのメリットから円満退社をおすすめしています。
円満退社は少しの気遣いやコツで達成できます。
次に、円満退社するためのコツをご紹介します。
円満退社するためのコツ
円満退社をするためには小さな気遣いやコツが重要になります。
今回は、私が特に重要と考え、実践してきた3つのコツをご紹介します。
- ネガティブな理由を使わない
- 引き継ぎを100%の労力でやる
- 最後まで手を抜かない
それぞれの項目を詳しく説明していきます。
【基本事項】退職は早めに伝える
まず、3つのコツに入る前に大前提をお伝えします。
それは「退職は早めに伝える」ことです。
民法の規定では退職日の1ヶ月前に伝えれば良いということになっています。
しかし。
現実的に考えて、1ヶ月では十分な引き継ぎを行うことができないでしょう。
もちろん、辞める側に自由があるため、この規定通りに通告しても構いません。
ただ、現在の会社で担当するお客さんや同僚のことを考えると「3ヶ月前」には通告しておきたいところです。
ちなみに、私は5月のゴールデンウィーク明けに通告し、9月末に退職しました。
それでは、円満退職するための3つのコツをまとめます。
1:ネガティブな理由を使わない
1つ目のコツは「ネガティブな退職理由を使わない」ことです。
あなたの本当の転職理由は次のようなものかもしれません。
- 給与が上がらない
- 残業代がでない
- パワハラ上司
- やりたい業務・部署ではない
しかし。
これらの理由を直球で伝えて、退職することは得策とは言えません。
最低限、ポジティブな理由で退職を伝えるようにしましょう。
ただし、譲ってはいけないものがあります。
それは「退職すること」です。
どんなに引き止められても、転職する決意を固めたのであれば、退職するという意志だけは譲らないように固めておきましょう。
2:引き継ぎを100%の労力で
2つ目のコツは「引き継ぎを100%の労力でやる」ことです。
退職する場合、あなたが担当しているお客さまや業務を社内の誰かに引き継ぐことになります。
引き継ぎ業務は生産的でなく、手を抜きたくなることです。
しかし。
この引き継ぎ業務をこれ以上ないというレベルで行うと、退職後の評価を担保することができます。
日本の企業は誰かに依存する属人的な業務が多いと言われています。
あなたしか対応できない業務や、あなたしか知っていないお客さんの特徴があることでしょう。
これらを丁寧かつ詳細にまとめた上で、次の担当者へ引き継ぎましょう。
次の担当者が、あからさまにやる気がない場合でも、書面にしておくことで後々、感謝されます。
ここで手を抜くと後から嫌味を言われることになりかねませんので、気合の入れどころと言えます。
3:最後まで手を抜かない
最後のコツが「最後まで手を抜かない」ことです。
これは2つ目のコツに似ているようで、全く異なります。
最後まで手を抜かないとは、退職する月の営業成績をやりきることや、社内の仕事を放置しないことです。
退職が決まっている人材は定時退社が当たり前になり、他の社員に比べて業務量が激減することが往々にしてあります。
ここが踏ん張りどころです。
最後の最後まで、退職する会社に貢献することで、あなたの評価が上がります。
「そこまでするほど、この会社に感謝していない」と思うかもしれません。
それでも、最後までやりきった方があなたのためになります。
ぜひ実践してみてください。
転職時の退職で失敗しないためのマナー
円満退職かどうかに関わらず、退職する時には最低限のマナーがあります。
ここでは、退職で「失敗しない」ためのマナーを3つご紹介します。
- 退職を伝えるタイミング
- 有給休暇の消化について
- 仕事の引き継ぎ
それぞれ、詳細をまとめます。
退職を伝えるタイミング
退職を伝えるタイミングですが「退職日の1ヶ月前」が最低限のマナーです。
これは民法で規定する最低限のルールとなっています。
ただ、会社側としては1ヶ月前に通告されても、引き継ぎ等の準備ができないことが考えられます。
次の担当者を正式決定するだけでも一苦労です。
私は最低限のマナーとして「2ヶ月〜1ヶ月半前」に通告することをおすすめします。
有給休暇の消化について
2つ目のマナーは「有給休暇の消化」についてです。
会社によっては有給休暇を消化することができず、多くの日数が余っていることがあるでしょう。
退職に向けて、これらの有給を消化する人もいます。
ただ、これは次に述べる引き継ぎの進捗と相談しながら実行することをおすすめします。
引き継ぎが進んでいないにも関わらず、自分の有休消化を優先してしまうと、嫌味を言われてしまいます。
飛ぶ鳥跡を濁さずという言葉があるように、できる限り悪い印象を与えないようにすることをおすすめします。
仕事の引き継ぎ方法
最後は「あなたが持つ業務の引き継ぎ」についてです。
先ほども触れた通り、日本の企業は属人的な業務が多い傾向にあります。
あなたが担当するお客さまの情報はあなた以外が知らないということが一般的でしょう。
ここでは、引き継ぎ内容を書面に残すことをおすすめします。
あなたの業務を引き継ぐ担当者は、必ずしも前向きではないかもしれません。
そんな次の担当者が、あなたの退職後に目を通すことができる「引き継ぎ資料」を最低限作っておくことがマナーと言えます。
【体験談】私の円満退社経験談
私は新卒で入社した金融機関を3年で退職しました。
先ほども少し触れた通り、5月のゴールデンウィーク明けに退職意思を伝え、9月末で退職しました。
退職してステップアップしたいという思いが先にあり、退職が決定してから転職活動をスタートさせました。
現在は2度目の転職活動を成功させていますが、1度目の転職活動は退職が決定してからのスタートでした。
ちなみに、退職理由は「海外留学」でした笑
海外の大学院でMBAを取得したいという希望を伝え、了承してもらいました。
事実、国内の大学院でMBAを取得したので全て嘘というわけではありません。。。笑
嘘も方便という言葉ありますが、相手が納得して送り出してくれる理由を作ることも円満退社のコツと言えます。
まとめ
こちらの記事は「円満退社のコツとメリット」についてご紹介しました。
おさらいしておきましょう。
円満退社のコツは3つあります。
- ネガティブな理由を使わない
- 引き継ぎは完璧に
- 最後までやりきる
退職前に行動があなたの評価を決めると言っても過言ではありません。
あなたが退職した後に「惜しい人材を失った」と言われるような退職を目指しましょう。
今回の内容があなたの転職や円満退社に少しでも参考になれば嬉しく思います。
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