転職活動における「自己分析」のやり方と分析で使えるツールやおすすめしたいビジネス本をご紹介していきます。
この記事で触れるポイントは次の3点です。
- 自己分析のやり方と重要性
- 自己分析で使える簡単ツール(診断ツール)
- 自己分析を進める上で参考になるおすすめ本
自己分析は自分で進めるものではありますが、完全に1人で行うわけではなく、簡単にできる診断ツールを活用すると楽になります。
この「自己分析」をおろそかにしてしまうと、転職が成功したとしても「思っていた職場と違う」や「ミスマッチ」が起きてしまいます。
だからこそ、自分は何者で何を重視している価値観を持つのか、を理解しておくことが転職を成功させる最も重要なポイントです。
どう進めて良いか分からないと悩みがちな「自己分析」のやり方をご紹介していきます。
自己分析のやり方と重要性
自己分析のやり方と重要性についてご紹介していきます。
その前に少しだけおさらいしておきます。
あなたは「自己分析」という言葉の意味を理解していますか?
まずは、この言葉の意味を復習するところからスタートしましょう。
自己分析とは
コトバンクによると、自己分析とは「自分を探る作業」となっています。
参考リンク:コトバンク「自己分析とは」
つまり、次のようなことを自問自答して答えを見つける作業を意味しています。
- どんな仕事がしたいか
- なぜそう思ったのか
- 自分の性格を活かせる仕事は何か
- 何を重視して働いていきたいか
ただし、この自己分析という言葉は一般的に大学生が就職活動時に行うものと認識されています。
しかし。
私自身の経験からも、転職時こそ自己分析が重要と言えます。
自己分析の重要性
自己分析が大切であるとたびたび触れています。
それは、転職時こそ「あなたの価値観を重視した職場選び」を大切にしなければならないからです。
多くの転職者は、現在の仕事が忙しく、自己分析を落ち着いて行う時間を取ることができません。
そのため、面接時やエントリー時に分析が足りず、選考を通過できなくなってしまうのです。
また、運良く採用選考に通過し、転職することができたとしても、企業側の分析ばかり行った結果、あなたの能力が活かせる職場でない「ミスマッチ」が起きてしまう可能性もあります。
これらの理由から転職を行う際にこそ「自己分析」を行う必要があると言えます。
では、実際に自己分析のやり方を見ていきます。
自己分析のやり方
自己分析が大切なことは理解できたけど、具体的に何をすればいいのか分からないという人はあなただけではありません。
実際に、多くの人が自己分析のやり方で悩んでいます。
自己分析は「ただ考え込む」だけでは進みません。
自己分析のやり方は大きく分けて2つの方法があります。
- ノートとペンを用いた書き出し方
- 転職サイト等の診断ツールを活用する方法
最も望ましい自己分析のやり方は、上記2つの方法を併用して行う方法です。
しかし、多忙な方は後述する2番の方法をメインに活用すると良いでしょう。
1番の「ノートとペンを用いる方法」について具体的な質問項目を次にご紹介します。
自己分析で重要な質問項目
自己分析は次のような質問をあなたのこれまでの人生経験を振り返り、それぞれの問いに対する価値観をノートにまとめていくことをおすすめします。
- 働く上で最も重要なことはなにか(例:お金・組織風土・同僚・場所 等)
- あなたが楽しい(やりがいがある)と感じる瞬間は何か
- あなたが最も居心地が良いと感じた組織は何か
- 将来の夢と目標
- 目標に対する道筋とキャリア
- これまでの職場で得た経験と知識
- あなたの仕事に対する取り組み方針とこれを表すエピソード
最低でも、これらの質問には答えられるようになっていると、面接時に困ることがありません。
全ての質問を、一気に答えようとすると億劫になってしまいます。
通勤時や入浴時に少しずつイメージしながらノートにまとめていく手法をおすすめします。
最後に、参考として私の自己分析をご紹介します。
【体験談】私の自己分析
あなたがこれから、自己分析を進めて行く上で参考になるよう、私の自己分析を簡単にご紹介します。
働く上で最も重要なもの
この質問に対して、私は「職務」と「風土」を重視しました。
特に、「どんな業務を誰に対して行うのか」を重要視して、転職活動を行いました。
ここを明確にしておくと、面接時に企業側から「求めている役割」について、丁寧な説明を受けることができます。
また、風土については後述する「自分が活きる環境」にリンクして行きます。
私が活きる風土とは
私はどちらかというと「活気・勢いがある職場」の中で「論理的に考えられるキャラ」であることが働きやすいと感じることがわかりました。
簡単に言うと「パリピの中にいる、インテリキャラ」が居心地が良いと分かったのです。
このように「どんな環境が良いか」は重要なポイントとなります。
キャリアについて
大学生の時に行った就職活動から「どんな価値観でキャリアを築いてきたか」について語れるようになると強みになります。
私の場合は「経営者に会える職業」として金融機関を選びました、その後、「実業経験」を希望して、事業会社への転職を成功させることができています。
あなたのキャリアの「つじつま」が合うかどうか、振り返っておくと良いでしょう。
さて、ここまで自己分析のやり方と重要性について見てきました。
先ほども触れた通り、自己分析のやり方には2つの方法があります。
次は2つ目の方法である「診断ツールの活用」について見ていきます。
自己分析で使える診断ツール
次に、自己分析で使える「診断ツール」についてご紹介していきます。
診断ツールとは、心理学等の手法を用いた質問形式のアンケートに答えると、あなたの性格等に関する結果が表示されるシステムを言います。
企業によっては中途採用フローにも「性格検査」を入れている会社も多く、転職前に診断ツールで慣れておく意味もあります。
さて、まずは「診断ツール」の有効活用方法について触れます。
診断ツールの有効活用法
診断ツールは「ただ受けるだけ」では意味がありません。
よくあるケースが、診断を受け、結果に納得し、その後は何もしないまま転職活動をスタートしてしまうことです。
例えば、この後で紹介するリクナビNEXTの「グッドポイント診断」は、あなたが持つ5つの強みが表示されます。
診断ツールを有効活用するためには、それらの強みの中で最もアピールする強みを選び、それを証明するエピソードを3つほど用意する、くらいの準備が必要です。
つまり、診断ツールを出発点にして、あなたの自己分析を進められるようにすることが重要なのです。
今回、当サイトでは3つの診断ツールをご紹介していきます。
【完全無料】診断ツール一覧
今回、こちらの記事で紹介する診断ツールは全て完全無料となっています。
具体的に、次の3つのサービスをご紹介します。
- リクナビNEXT:グッドポイント診断
- @type:転職力診断テスト
- アプリ(パーソルキャリア):MIIDAS
それぞれ特徴がありますので、もし時間が許すなら、この中から2つほど受けてみることをおすすめします。
リクナビNEXT:グッドポイント診断
まず、最初にご紹介するサービスがリクナビNEXTが提供する「グッドポイント診断」です。
グッドポイント診断はリクナビNEXTの登録者を対象に提供している「強み診断ツール」です。
具体的には、18種類の性格から、あなたが持つ性格面の強みを5つ選び出してくれます。
また、診断結果には、それぞれの性格が持つ特徴について説明文が書かれています。
そのため、あなたの強みを文章にする際に役立ちます。
ちなみに、私が「グッドポイント診断」を行った結果は次の5つが強みと出ました。
- 決断力
- 現実思考
- 俊敏性
- 柔軟性
- 自立
あなたもこの診断ツールを受ければ、あなたが持つ強みを発見・再確認することができます。
>>グッドポイント診断の受診はリクナビNEXT公式サイトから
@type:転職力診断テスト
次のご紹介するサービスが「転職力診断テスト」です。
こちらは「@type」が提供するサービスで、約10分で受けられる簡単なテストに回答すると、あなたの転職力が診断されます。
診断内容には、次の3つのポイントが含まれています。
- 転職力を採点
- 予想内定社数や予想年収が出る
- 6分野のレーダーチャート
特に、2番目の予想年収や獲得内定社数は自信に繋がります。
このテストで思うような結果が出なかったとしても、3番目のレーダーチャートを見れば、足りない項目が一目でわかります。
改善点が今の時点で分かっていれば、面接がスタートしてから慌てることなく、今のうちに対策を立てることが可能になります。
手軽さと実用性で見れば、グッドポイント診断よりもおすすめしたいサービスです。
【アプリ】MIIDAS
最後にご紹介するのはアプリで簡単に利用できる「MIIDAS」です。
このMIIDASは人材総合大手のパーソルキャリア(旧:インテリジェンス)が提供しています。
MIIDASが提供するサービスが「市場価値診断」です。
これは約5分程度で終わる、簡単な質問に答えていくと、あなたの人材市場における価値が算出されます。
この市場価値とは、端的に「あなたの市場年収」を意味しています。
あなたの経歴や経験をベースに、想定年収を算出するため、目標を持った転職活動が可能になります。
診断結果は参加企業へ公開されるため、面接確約オファーも受けられ、一石二鳥なサービスとなっています。
アプリで簡単に利用できるので、手軽に始めてみてはいかがでしょうか。
ツールで思うような結果が出なかった時は
最後に、診断ツールを活用した結果、期待した結果が得られなかった時のことについて触れておきます。
転職力診断テストやMIIDASのサービスを利用すると、思っていたよりも自分の価値が低いと感じる時もあります。
気分が落ち込んだり、自暴自棄になってしまうかもしれません。
しかし。
このタイミングで現実を知ることができたことを前向きに捉えてください。
今からでも取り返すことができます。
自己分析をやり直し、アピールポイントを絞れば挽回可能です。
現実を受け入れ、再出発するキッカケとして新たな一歩を踏み出すことをおすすめ致します。
参考:自己分析参考書
最後に、参考として「自己分析」に関するおすすめの本をご紹介します。
基本的に、発売後数年以内の本を選定しました。
人事や採用に関する領域をベースに書かれた本を選んだため、最新研究が盛り込まれているように配慮しています。
ただし、インプットも大切ですが、あなたの考えをノートに落とし込む、アウトプット作業も怠らないでくださいね。
梅田幸子:最強の自己分析
まず、ご紹介するのが梅田幸子氏の著書「最強の自己分析」です。
梅田氏はキャリアコンサルタントとして4000人を超える、転職希望者と面談した経験から、本作を執筆しています。
この本の特徴は「ワークシート」が多く含まれていることです。
ただ、読み進めるだけでなく、手を動かしながら読める点においては、この一冊でインプットとアウトプットを両立できる珠玉の一冊と言えます。
ハーバードの自分を知る技術
2つ目のご紹介するのは「ハーバードの自分を知る技術」です。
ゴールドマンサックスで副社長も務めた経験を持つ、ロバート・スティーヴン・カプラン教授が執筆した一冊です。
先ほどの梅田氏の一冊と違い、自己分析の本質に迫った一冊と言えます。
どちらかと言えば、自己啓発に近いとも言えます。
常にポジティブで前向きな内容となっているので、読み進める中で前向きになることができます。
ただ、先ほどと同様にワークをしながら読み進めると効果が高くなります。
最新研究をベースにした質問に、あなた自身が答えていくことが重要です。
あなたの天職がわかる16の性格
3つ目は「あなたの天職がわかる16の性格」です。
こちらは、人の性格を16の象限に分けた分析を展開しています。
具体的には次の4つのタイプを用意しています。
- 外向型/内向型
- 五感型/直感型
- 思考型/情緒型
- 決断型/柔軟型
あなたは、どちらを選択していくでしょうか?
これらの質問から16の性格を導き出し、あなたの天職を導き出していきます。
この本のタイトルには天職とありますが、適職と考えることもできます。
あなたの性格に適した仕事を選ぶことは重要であり、関心も強いことでしょう。
転職したい業界が定まっていない場合はおすすめの一冊です。
無敵の就職心理戦略
最後は、メンタリストDaiGo氏の著書「無敵の就職心理戦略」です。
こちらは、どちらかというと就職活動を行う大学生向けの一冊となっています。
DaiGO氏が得意とする、心理学や行動心理学をベースとしています。
ただ、面接対策を重視しているため、面接が近づいてくるタイミングで読む方が良いかもしれません。
第二新卒と呼ばれる世代に該当する方にはおすすめです。
まとめ
このページは自己分析のやり方と重要性についてご紹介してきました。
最後までお目通しいただいきありがとうございます。
転職活動における自己分析が、どれほど重要か少しでもご理解いただたとしたら幸いです。
本文で何度も触れていますが、自己分析は手を動かさなければ意味がありません。
ノートとペンを用意して、あなたのこれまでの人生を振り返り、重要視する価値観を理解することを強くおすすめします。
そして、あなたらしく能力を発揮できる会社と出会えることを願っています。
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